age of innocent

 

ゴールデンウィークが終わった。今年のゴールデンウィークは長かった。天皇が変わったせいだ。宮内庁は毎年莫大な国家予算を持って行ってしまうので、僕はあまり好きにはなれないのだけど、休みが増えたのは嬉しかった。

最近日記を書いていなかった。特に描きたいこともなかったし、大きな出来事といえばスノーボードの帰りに車を横転させて廃車にしてしまったこと、ぶっ倒れてまで設計した製品が漸く発売したこと、所属する部署が変わったこと、パソコンが寿命でお陀仏したことぐらいでロクなことがなかった。

ゴールデンウィークは2日目にライブをすること以外特に決めていなかったので、1日目にアラバキに行った。前日の夜までどうやって行くか全然決めていなかったところ、1人でゆくという知り合いの方に一緒にタクシーで行こうと誘って頂いたのでとても助かった。初めてアラバキに行って、ずっと見たかった勝手にしやがれというバンドが見れたのでよかった。ブラックジャズは渋くてとてもカッコよかった。たまに一緒にボードをする高校来の仲の良い友人とも会えたのでよかった。高校の頃にカラオケで歌った曲を生で聴けてなんだか懐かしかったし、こういうのも良いなと思った。

ライブはいつも通り。準備が間に合わなくてネタは使い回し。打ち上げで、とてもキャッチーで耳に残る歌を歌う方と漸く沢山話せたのでよかった。

その後は3日ぐらい寝たり、アニメ見たり、車をいじったり、曲を作ったりした。

その後4日間、生まれ故郷の青森に帰った。祖父の家の倉庫の裏に小さく勿忘草が咲いていた。祖母は花が好きな人だった。

2日目、従姉家族と弘前城岩木山神社鰺ヶ沢に行った。弘前城ソメイヨシノは既に散っていたけど、枝垂れ桜と八重桜は咲いていた。出店のノスタルジーな感じが好きだ。小さい頃、お化け屋敷の看板が怖かったのを覚えている。神社はソメイヨシノがまだ咲いていた。僕はまだ初詣を済ませていなかったので、御参りがてら御籤を引いた所、いつも通りの辛口な感じだった。縁談の項が達筆で読めなかった。鰺ヶ沢イカ焼きはよく食べていたのだけど、わさおの店には初めて入った。さわおのサインが沢山あった。わさおの家の少し上の丘に猫のグレ子の墓があり、海の見える風通しの良い素敵な場所で羨ましく思った。

次の日は大学時代のサークルの後輩とドライブをした。駅舎というカフェはレトロな雰囲気があってよかったし、中学校以来久しぶりに行った十三湖はこんな感じだったっけって思った。天気にも恵まれ津軽平野は心地の良い風が吹いていた。夜は水瓶座流星群を見に行った。小さい流れ星しか見えなかったけど、水の貼った田んぼに反射した星は綺麗だったし、カエルの声しか聞えない静寂は情緒があった。

次の日は盛岡に帰り、岡村靖幸のツアー初の盛岡公演を見た。岩手県民会館に入るのは卒業式以来だったのでなんだか懐かしかった。ライブはとてもカッコよかった。周りの年齢層は高かったけど、長くアーティストのことを追っかけていられる彼らを羨ましく思った。

 

青春と共にあった音楽を僕も聞き続けられたら良いと思う。長く青春であり続けることは美しくないけど、いつの日か着いてこなくなった青春を振り返り続けるのは悪くないことであると思う。なんどでも振り返りたくなる瞬間に出会うことはとても有意義で貴重なことであると思う、そんな瞬間を音楽と共にありたい。聴いた時に温度や匂いや景色をフラッシュバックさせてほしい。音楽にはそういう思い出を真空パックしておくような機能があると思う。

最終日は寝たり、楽器を練習したり、漫画を読んだ。明日からオッサンにいじめられるだけの何一つ楽しくない日々が始まれど、また頑張ろうと思う。